介護業界で人手不足が大きな問題になっていることは、世間でも充分に認知されています。高齢化や家族構成の変化などによって、介護職員のニーズか高まっている一方で、介護業界は依然として離職率が高く、それがさらに人手不足に拍車をかけています。離職率の高さの理由として、不規則な勤務形態、収入といった待遇への不満が挙げられています。

介護業界に、そうしたマイナスな面があるのは否定できません。しかし、介護業界ならではのメリットもあります。それは、不況に強いということです。高齢化により求人数は常に多く、景気の変動に関わらず就職先を見つけることが可能です。

また、ニーズが高いうえ、全国各地に介護施設があるため、引っ越しをした際や、採用された職場が自分に合わなかった場合に転職先を見つけやすいというメリットもあります。さらに、介護福祉士の就職先には、デイサービスセンター・老人ホーム・訪問介護事業所など、さまざまな種類があるため、「できるだけ自宅に近い施設」「夜勤が無い勤務形態」など自身の希望に沿った職場を選択できるのも魅力といえます。

その他、一般的に、介護業界は給料が安いイメージがありますが、介護福祉士の国家資格を有している場合は基本給の他に資格手当をもらうことができます。それに加えて、リーダーや管理職に出世すれば役職手当を支給してもらえるため、一概に安いとは言えません。

それだけでなく、介護職員の待遇を改善しようする国の働きかけもあり、低賃金の問題は徐々に改善されてきています。そういったことを考えると、これから先、介護職員を目指すことはなかなか賢い選択だといえるかもしれません。